Twitterで研究のワークスタイルについての投稿が話題になっていた。
カリフォルニア工科大学
the good old days when postdocs and grad students used to work so hard 🙂 pic.twitter.com/vO9KhJoVJ9
— Vedran Lovic (@LovicLab) January 18, 2016
簡潔に要約すると以下のようになる*1。
・平日の日中以外に、夜や週末にも研究をしなくてはいけない
・研究の妨げになるほどの長期休暇を取るのは問題である
・お前がやめても代わりはいるぞ
おおこわい。しかしこのような手紙が来るのは化学の研究室だけではない。
カリフォルニア大学バークレー校
2002年頃には、カリフォルニア大学の教授からのメールが何故か流失し、研究者界隈で話題になった*2。
・成功した若手研究者の勤務時間は週60時間以上。
・とりあえず週50時間は働け。
・平日の休みは年20日が限度。
・(ポスドクまでに?) Nature 2本出していれば少しゆっくりしても良い。
・仕事は少なくとも Journal of Neuroscience レベルのものを。
京都大学
また京都大学医化学教室の伝説も非常に有名である*3。
忘れもしませんが,1979年12月31日に仕事を終え,医化学でのほんの少しの仕事を沼先生に引き継いで頂き,自宅に戻り元旦を久しぶりに家族でゆっくり過ごしました。明けて2日の昼頃でした。さて郷里の明石に帰って2~3日ゆっくりすごそうと準備していると,突然電話がなりはじめ愚妻が取り上げると沼先生からだとの事。
これを聞いて小生が電話口にでると,「沼ですがムム(しばし沈黙)。正月は休むと言っていましたが,もう2日です。いつから研究室に来るのですか?」といわれ絶句。その日の夕方から研究室に復帰しました。
確かに新年は1月1日のみですがムム。これは,世界の常識でしょうね?
終わりに
別に研究の世界がブラックだと言いたいのではない。私自身は、前述した教授の手紙は尤もだと思う*4。
基本的にアカデミアを目指す院生・ポスドクは数年後には独立した研究者となることを期待されているわけで、その水準に達していなければ困るのは自分。現状を考えると、上の項目はたぶん妥当なのだろう。ああ世知辛い・・・。
成果が出せない人が残り続けることは出来ない、オリンピックを目指す運動選手のような厳しい世界。研究室はそういうところなのだと思う。
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*1:全文和訳が見たい人は@dual_inuさんのtweetを
*2:残念ながら元ブログは消えてしまったようだが、韓国人のブログで英語の文面を見つけた。有難い。
*4:他にもこのような手紙の例を知っている人がいたら教えて下さい。