CRISPR/Casを使ったウイルス検査手法の開発を巡る熱いバトル

近年、研究者界隈で大きな話題になっているCRISPR/Cas。「核酸の認識と切断」からなるこの技術は、ゲノム編集に応用できるだけでなく、ウイルスを高感度で検出する手法に使えるのではないかと考えられています。

さて、CRISPR/Cas研究の第一人者として知られるJenifer Doudnaらのグループが「CRISPR/Cas12aが1本鎖DNAウイルス検出ツールとして使える」と言うことを示した論文を発表しました (Science, 2018)。さらに、 DoudnaらとCRISPRの特許で争っているFeng Zhangらのグループも同じ号に「Cas13とCas12aとCsm6が核酸検出ツールとして使える」という論文を発表しています (Science, 2018)。

この辺りの争いについてもう少し詳しく書いていきます。

 

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Santa Cruz製ポリクローナル抗体の日本国内販売の終了

研究用抗体の販売で有名な米国Santa Cruz社のポリクローナル抗体の国内供給が2016年12月末日をもって終了することが複数の日本代理店よりアナウンスされました。

これはSanta Cruz社が動物福祉法違反によりヤギとウサギの管理資格を失ったため であると考えられます (Nature 2016Wired Japan News)。あまり抗体性能の評判が良くなかったとは言え、困ったものですね。

皮膚がん“メラノーマ”の新薬が日本で承認されるまでの流れ

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皮膚がん「メラノーマ」の新薬 世界初承認へ NHKニュースと言う報道が出ていました。そう言えば、昨年のScienceブレークスルオブザイヤーのトップがまさにガンの抗体医薬でしたね。

ガンの免疫療法の歴史的経緯は、科学ニュースの森さんの和訳記事が非常に分かりやすいので必読です。そこから少し進んで、この新薬が承認される(見通しになった)までの経緯を整理してみました。

 

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