やはりNgAgoは哺乳類細胞ではワークしない (Nat. Biotech.)

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ゲノム編集は生命科学を大きく発展させる技術として注目されています (Nat. Biotech. 2014)。現在はCRISPR/Cas9をベースとしたゲノム編集が広く使われていますが、これも完璧な方法ではないため、さらなる技術開発が行われています。

NgAgoと呼ばれる手法はゲノム編集技術の新しい方法の一つとして注目されました (Nat. Biotech. 2016)。しかしこの論文の結果が再現されずに世界中で議論を呼んでいたのです (アレ待チ 2016)。

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新規ゲノム編集技術NgAgoが再現されない問題について

現在のゲノム編集技術の主流は「ゲノムDNAに相補的なガイドRNA」と「DNA切断酵素」の組み合わせだ。非常にパワフルなツールだが、標的ゲノム領域が完全には自由に設計できなかったりと、まだまだ改善点が存在する。

 

2016年の5月に中国のグループからDNAをガイドとしたゲノム編集技術の開発という論文が発表された。

この論文ではNatronobacterium Gregoryi のArgonaute (NgAgo) を用いてゲノム編集に取り組んだ。NgAgoは約24ヌクレオチドの5′リン酸化一本鎖ガイドDNA (gDNA) と結合して効率的に部位特異的DNA二本鎖切断を生じる。NgAgo–gDNAシステムはPAM配列を必要とせず、GCリッチなゲノム標的の編集効率が高いため、従来のゲノム編集法を置き換えうるのではないかと大きな注目を集めた。

 

しかし数ヶ月がたった今問題が起こった。論文の結果が再現されないのだ。

 

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CRISPR法によるRNA編集

「ゲノム編集」はここ数年の生命科学の中心的トピックの一つです。ゲノムの配列を認識するガイドRNA、それを目印にゲノムを切断するタンパク質を用いることで、これまでに比べて簡便にゲノムを切ったり組み替えたりすることが可能になりました。

同様の方法を使えばRNAの人為的な編集も出来るのではないかと考えられています。しかし、人為的なRNA編集に使えるタンパク質はまだ見つかっていませんでした。

今回、アメリカの研究グループはC2c2と言うタンパク質がこのRNA切断活性を持つことを実験的に示しました。このタンパク質を用いれば人為的なRNA編集が可能になり、異常なRNAを原因とする病気の治療法になると期待されます。

 

以下、もう少し詳しい説明文を書きます。

 

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