研究者の個人ページについての雑記

研究をしているものは自分の研究成果を外に発信していかなければならない。それなりに存在を認知されないと研究を続けることが難しいからだ。

日本の多くの研究者はResearchmapというサービスに登録し、そこで情報を公開している。そのResearchmapからのアンケートに回答していたら少し雑記を書きたくなった。

 

 

どんな情報を発信したいか

1.履歴書と業績を示したい

取り敢えずresearchmapResearchGateに登録するのが良い。理由は単純に使っている人が多く検索されたときに引っかかりやすいからだ。企業に認知してほしいならばのLinkedInに登録するのが良い。またAcademia.eduや文献管理サービスであるMendeleyにも有るが、これらは少し優先順位が落ちる。

研究者として発表した論文を認知してほしいを発信したいならば、Google ScholarORCIDPublonsなどに登録するべきだ。少なくともGoogle Scholarは今の時代マスト。

昨年末、このようなtweetが回っていたが、今の時代自前で個人ページを作る必要はどれだけあるのだろうか?

 私は持っていないのでコメント待ってます。多分、分野による。

 

2. 論文成果を広く発信したい

Twitter、Facebook、ブログ、この何れかで情報を発信するのがベスト。広まりやすいというだけではない。個々の論文にはそれぞれを集計したAltmetric scoreというものが公開されているからだ。雑誌によってどれを用いるかは違うが (画像はNature)、おおよそこれら3つを元に判定していることが多いと思う。勿論、Altmetric scoreの数字自体には論文の価値が全く現れるものではないが、その存在を知っておくのは悪くないことだ。

 

3. 自分の論文以外の情報を発信したい・交流したい

Twitter、Facebook、ブログ。researchmapResearchGateはSNS的な交流が出来るようなっているが使っている人はどれだけいるのか?

 

実名か、匿名か

研究者が情報を実名で発信する前に一度読んでみたら良いと思う文章がある。津村ゆかりさんのサイトだ。

1.公開されている情報または周知のことがらのみで構成する
2.特殊な主張はしない
3.特定の個人・団体を批判しない
4.学術的・技術的な話題に絞る
5.「網羅的」をめざさない
6.「学習のモデル」「よもやま話」を提供する
7.各記事の執筆時点を明確にする
8.情報源を明らかにする
9.私的なことや儀礼的なことには言及しない
10.現在の所属を公開しない

このホームページの運用方針(2003/6/1)

研究者なら誰でも実名で論文を書いているはずで、自分の論文や引用文献の 内容は著作権に触れない範囲で公開してもかまわないはずだ。また、多くの研究者は、研究対象への愛着を強く持っているだろう。つまり、①既に公開されている情報②自分自身の研究対象への愛着だけを表現するなら、実名個人ページはあまり抵抗なく公開できるはずだ。研究者に限らず、自分の論文がない人でも、特定の分野に非常に詳しいなら、引用だけで有用な情報提供が可能だろう。

個人ページの公開法について

 

また竹中明夫さんの”研究者のウェブの勧め”に書かれている文章は良い。

ネット上で公開した文章が多くの人に読まれ,おもしろがってもらったり, 参考になったと感謝されたりするのはとても楽しいことです. 人の役にたてたという満足感も得られるし,自己顕示欲も満たされます.

「楽しいから」という言う理由は,「研究者として社会にフィードバックする責任」 といったものと矛盾しません.おもしろいから研究し,その成果を公開し宣伝する. それが人の役に立ったりおもしろがってもらったりすれば, 世の中への責任を果たしたことにもなるし,研究者本人も嬉しい. つまりこの文章のタイトル通り「皆が楽しい」.それが一番です.

自分には公開できるような知識はない, 自分が書けるようなことについてはもっと詳しい専門家がいくらもいるなどと思って ウェブページの公開に二の足を踏んでいる人もいるでしょう.でも,研究者が発信する おもしろくてタメになるページは世の中にあふれているでしょうか? そんなことはありません. あることについてのおもしろいページが公開されるには, 「そのことについて知識がある人が」「その知識を分かりやすく表現し」 「ウェブに載せて公開する」という3つのステップが必要です. いくら知識がある人がいても,それをわかりやすく表現して公開する気がなければ なにも生まれてきません. 知識の深さではトップではないけれど,サービス精神は十分あるとと思ったら, ためらわずに文章を書いて公開してみてはどうでしょうか.

研究者のウェブの勧め (TAKENAKA’s Web Page)

 

実名で情報を発信することには様々なメリットがある。知り合いも仕事が増えるかもしれない。ただ、今の時代は迂闊なことを言うとあっという間に炎上してしまうし、炎上はなくとも裏で自身の評判が下がっているかもしれない。何をどのように発信したいかは冷静に考えたほうが良い。

 

終わりに

20年くらい前から公開されている研究者の個人ページで今も残っているものは多々ある。このようなタイプの昔の研究者サイトの多くは今や残っていない。非常に残念だ。

ただ、現在の大御所教授先生方の若かりし頃の個人ページがネットの海に深く潜ると見つかったりする。時々凄く面白い情報が見つかったりするので暇な時に検索してみるのは良い。

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