2014年版、悪徳な学術出版社は450社以上!?

悪質な学術出版社の数
2011年・・・18社
2012年・・・23社
2013年・・・225社
2014年・・・477社

2014年の1月に、悪徳な学術出版社のリスト2014年版が公開されました。ここ2年で異常なほど増加していることが分かります。

何故こんなにも悪徳な学術出版社が増加しているのでしょうか?それは近年の流行である学術誌のオープンアクセス化が一つの原因であると考えられています。

 

 

オープンアクセス誌とは

学術論文を読むためには高価な購読費用が必要です(Natureは論文一報で3,300円)。この状況を打開するために、誰もが学術論文を無料で読める学術誌が作られ始めました。これをオープンアクセス誌と言います。
普通の学術誌は読み手がお金を払いますが、オープンアクセス誌は論文の書き手がお金を払う、ここが大きなポイントです。

これまでは紙媒体で発行されていた学術誌を電子媒体に一本化することにより出版コストが削減されました。しかしその結果として学術誌ビジネスの新規参入障壁が下がり、研究者から出版料を取ることを目的とした正体不明の悪徳出版社が乱立することになりました。

 

オープンアクセス誌のあやしい世界

オープンアクセス誌は論文誌創刊の敷居がすさまじく低く、極端なことを言えば貴方でも明日から論文誌を立ち上げて商売を始めることが可能なのです。

事実、車の輸出入を本業とした企業が論文誌を出している例があります、しかも日本で。他にもジャーナル名や体裁をそっくりにして既存の論文誌を乗っ取るオープンジャーナル、いきなり199ものオープン論文誌(!)を立ち上げる会社など、これまでではありえなかったような非常識なことが数多く報告されています。

この正体不明のあやしい学術誌はニセ科学の温床になっていると考えられています。ニセ科学からすると「○○という学術誌に出た!」というお墨付きが得られ、人々を騙す武器を手に入れたことになります。その見返りとして悪徳出版社はニセ科学研究グループから出版料を貰うことができます。闇のWin-Win関係が形成されているというわけです。

 

終わりに

もちろんオープンアクセス誌が全部あやしいわけではありません。例えばPLoS系列誌や有名出版社のオープンアクセス誌に載る論文は、研究者による査読を受けており、一定以上の品質が保証されています。また業界もこの状況を懸念し、信頼できるオープンアクセス誌を選定するなどの動きはあるそうです。

しかし前述したように査読を設けてるのかも怪しい学術出版社が急増しているのも事実。論文になっていることを鵜呑みにせず、それが真実かどうか自分の頭で考えて判断することが求められています。いやはや、厄介な状況になってきたものです。

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