皮膚がん“メラノーマ”の新薬が日本で承認されるまでの流れ

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皮膚がん「メラノーマ」の新薬 世界初承認へ NHKニュースと言う報道が出ていました。そう言えば、昨年のScienceブレークスルオブザイヤーのトップがまさにガンの抗体医薬でしたね。

ガンの免疫療法の歴史的経緯は、科学ニュースの森さんの和訳記事が非常に分かりやすいので必読です。そこから少し進んで、この新薬が承認される(見通しになった)までの経緯を整理してみました。

 

 

1.イピリムマブの承認(2011年3月)

イピリムマブは完全ヒト抗CTLA-4抗体製剤。T細胞の活性化を抑制するCTLA-4に結合し、CTLA-4とリガンドのCD80やCD86の相互作用を遮断する。CTLA-4を遮断することにより、T細胞の活性化と増殖が促進されることがわかっている。イピリムマブはメラノーマに対し、間接的に、T細胞介在性の抗腫瘍免疫応答を介して作用すると考えられる。

イピリムマブは、大規模な無作為化、二重盲検のフェーズ3試験で全生存期間(OS)を有意に改善することが証明され、切除不能のメラノーマに対する初めてかつ唯一の治療法となった。

 

2.イプリムマブとニボルマブの併用治験(2013年5月)

進行した悪性黒色腫に対する標準治療薬イピリムマブ(商品名:Yervoy)と抗PD-1抗体薬ニボルマブの併用療法により、患者の約半数で長期間の腫瘍縮小効果が得られたことがフェーズ1試験で明らかになった。

 

3.ニボルマブの製造販売承認申請(2013年12月)

ニボルマブは、厚生労働省より、2013年6月17日に「悪性黒色腫」を予定される効能・効果とする希少疾病用医薬品の指定を受けています。

代表取締役社長は、「ニボルマブは、悪性黒色腫をはじめ、非小細胞肺がんや腎細胞がんなど複数のがん腫に対する有効性が期待されている新規メカニズムの抗体製剤であり、PD-1を標的とする薬剤として、世界に先駆けて製造販売承認申請できたことを大変うれしく思います」と述べています。

 

4.オプジーボ(ニボルマブ)が承認される見通し(2014年6月)

6日、厚生労働省の専門家会議が開かれ、大阪市に本社がある小野薬品工業が開発したメラノーマの新たな治療薬「オプジーボ」を承認する方針を決めました。
この薬は体の免疫機能を弱める「PD-1」というタンパク質の働きを妨げることで、免疫にがん細胞を攻撃させてがん細胞の増殖を抑えるのが特徴で、承認されれば世界で初めてだということです。新たな治療薬は近く正式に承認され、年内にも流通が始まる見通しです。

なんでニボルマブ→オプジーボに名前が変わっているのか疑問でしたが、以下のソースによると同一品のようです。

オプジーボ(ニボルマブ遺伝子組換え、小野薬品):「根治切除不能な悪性黒色腫」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間10年。海外未承認。

ニボルマブが抗体の名前でオプジーボが医薬品としての名前とのことです。まだオプジーボの承認は正式決定される見通しとのことなので、正式に報道されるのを心待ちにしています。

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