自然科学研究は箱の中身当てゲームのようなものである

自然科学研究の目的は、一般的に「自然に存在する真理を明らかにすること」です。

真理を解明するために科学者はあの手この手を使って実験を行いますが、僕はこのステップは「TVでよくやってる箱の中身当てゲーム」に似ているな、と思っています。


限られた方法を使って箱の中身を当てる

まずはTVでお馴染みの箱の中身当てゲームの動画を見てみましょう。参考動画はももクロの有安杏果です。箱の中には何かが必ず存在するわけですが、有安にはそれが何かは知らされていません。

「中には気持ちが悪いものがあるかもしれない」「危険な生物だったらどうしよう」そんな想像を抱きながら、触覚を頼りに中身を推測しています。実際に中身が冷たい”うどん”だったことを知った時のリアクションがいいですね!

さて、有安は答えを当てることが出来ませんでしたが、「何としても箱の中身を当てなくてはいけない」と言われたら、皆さんどうしますか?

箱の中身を様々な角度から検証するのが科学

この動画では触覚だけに頼っていますが、例えば音を聞いたり、匂いを嗅いだりして当てることも出来るはずです。

「そんなこと出来るわけがない!」と思った人もいるでしょうか?難しくてもありとあらゆる手法を駆使して答えに近づく、それが科学の姿勢です。

Aさん「箱の中身を当てるために音を聞いた。音がしなかったので生物ではないと予想される。私はこの中身はアイスクリームだと思う。」


Bさん「箱の中身を当てるために匂いを嗅いだ。甘くはなかったので、アイスクリームではなく、おでんではないか。」


Cさん「箱の中身を当てるために温度を測ってみた。冷たかった。Bさんの予想とは合わないが、私はアイスクリームを支持する。」

こんな感じで少しずつ少しずつ予想が積み重なっていきます。時には素晴らしいアイディアを持って、既存の結果を全て説明出来るような結果を見出す人も現れます。

Dさん「箱の中身を当てるために直接触る方法を開発した。長く紐状の物体で、粘つくような感じがあった。Aさん、Bさん、Cさんの結果と合わせると”うどん”であると予想される。」

しかしDさんの予想は本当に正しいのでしょうか?

検証した結果の妥当性を判断するのが査読

箱の中身当てゲームと違い自然科学には明確な答えがありません。まだ世界中の誰も答えを知らないからです。

そこで査読者は妥当性を確認するために様々な質問をします。

「Dさんはイカの足の一部を触ってうどんと判断した可能性がある。確認した方が良い。」


「きしめんでもソバでもなくうどんと言う証拠を出しなさい。」


「私はラーメンが好きだ」

こうした質問に耐えた時、初めてその説は確からしいとして認められるのです。

素晴らしい予想をしたDさんですが、一人の力ではこの答えは導くことが出来ませんでした。Aさん、Bさん、Cさんの予想は間違っていましたが、これらの結果がなかったとしたら、Dさんは全く違う答えを導き出していたことでしょう。

終わりに

こんな例え話を念頭に置きながら科学ニュースを見ると、また違ったものが見えるかもしれません。そんなことを言いたい雑記でした。

以下研究者のコメントになります。

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