MITの教授に招待されてInnovative City Forumに行ってきました。そのレポートです。

先日、MITメディアラボの方からアレ待チろまん管理人宛に一通のメールが送られてきました。

EyeWireを作ったSebastian Seung教授が来日セミナーをするので参加しませんか?」

\?!/

寝耳に水とはまさにこのこと。EyeWireについての記事を書く際に、 (こんな得体のしれないblogで取り上げて良いか) メールをしたのですが、まさかその縁でセミナーにも呼ばれるとは・・・。

メールを見たあと、様々な葛藤がありました。

  • 『ぱんつ』なんてふざけたハンドルネームの人がセミナーに招待されて良いの?
  • 前橋工科大や室蘭工業大学じゃない、アメリカのMITだぞ?
  • 会場が六本木ヒルズってオサレやん?

一晩悩みました。しかし教授の御尊顔を拝見できる又と無い機会です。場違い感は否めませんが、意を決して参加することにしました。


Innovative City Forumとは

20年後に私たちはどのようにして生きるのか?

「都市とライフスタイルの新しいデザイン」いう課題を踏まえ、先端技術、創造産業、都市政策の3つの分野から世界を代表するオピニオンリーダーを迎えた六本木ヒルズ10周年カンファレンスのこと (2013年10月16日~18日 @六本木ヒルズ)。

参加申し込みは既に終了しているらしいのですが、一部の公演はUstreamで公開されるそうです。気になる人はチェック。

台風一過の午後、六本木ヒルズへ

Innovation City Forumは、猪瀬知事ティム・ブラウンなど錚々たる面々が登壇するカンファレンスです。つまり参加する人も当然立派な方々です。一方の私は大学院生。他の参加者と比較すると、金もない、身分もない、見た目もしょぼい。ツラい、ツラい。

これが学術会議ならば、会場には服装に無頓着な人が多々いるので自分の服装など気にしないのですが、ヒルズで開かれるとなれば、過去にジーパン&モッズコートで発表した私と言えども服装を気にしないわけにもいきません。

さて、苦学生に出来る精一杯のオシャレをした!これでヒルズも大丈夫!と意気込んだにも関わらず、その努力を嘲笑うかのように台風26号が本州を直撃。
「(雨風吹きすさぶ中一張羅で歩くのか・・・)」と不運を嘆きましたが、そんな思いが天に届いたのか、幸いなことに昼には台風が関東地方を通過し、晴天の下、六本木ヒルズに向かったのでした。

アカデミーヒルズこわい

私用で六本木ヒルズに来たことは何度かありますが、49階のアカデミーヒルズに足を踏み入れるのは初めてのことです。入り口が何処か分からず、しばらくウロウロしていたのですが、看板を持った人が何人も立っていました。大きなカンファレンスなんだから当たり前か。

さて、期待に胸を高鳴らせてエレベーターに乗りました。すごいスピードで49階まで上るぞ耳が痛い。到着を告げるチャイム、そして一歩踏み出すと豪華で綺麗なフロアが広がります。
学術集会も規模によっては綺麗な会場で行うことが在りまsすが、アカデミーヒルズは受付がプロだし、来ている人の服装が綺麗だったりと、学会ではない場に来ているのだと、新鮮な思いで周囲を見回していました。

「(ゲストのはずだけど、もし名前が登録されてなかったらどうしよう・・・)」と一抹の不安はあったのですが、名前 (ぱんつではない) を告げたところ無事登録されていることが分かり、胸を撫で下ろしました。

ワークショップの会場は一番左奥のスカイスタジオ。定員が30人のワークショップだけあって、そこまで広い部屋ではなかったのですが、登壇者と席が非常に近く、また後ろには同時通訳のブースがあってワクワクしました。

ワークショップ『脳科学とゲーミフィケーション』

Seung教授が登壇するセッションは、MITメディアラボ所長の伊藤穰一さんとの対談形式で進められました。会話は全て英語でしたが、入場時に同時通訳用のイヤフォンが配られるので英語が分からなくても大丈夫。同時通訳があるとはさすがヒルズだぜ。

ワークショップの導入として、教授直々にEyeWireが実演(!)され、このゲームの解説が行われました。まだ日本では殆ど認知されていないEyeWireですが、会場に来ているのは感度が高い人ばかり、周りを見渡すと手持ちのPCから早速登録している人が見受けられました。

EyeWireは塗り絵をするだけの非常に単純なゲームですが、それにハマってしまう人が続出しているとのこと。「ハマるゲームにするコツは情報共有の場を設けること」と言っていたので、早く日本語対応してくれるのを願うばかりです。

市民科学におけるEyeWireの位置づけとして、前例であるタンパク質構造予測ゲームのFoldit、銀河分類ゲームGalaxy Zooがあります。「科学ゲームをすることが子供の教育にも役立ったり、単なる実験の解析データを越えたビッグデータに成り得る」と言うことは、実験科学とは違う市民科学の面白さだと話を聞きながら感じました。

EyeWireの科学的な部分、例えば解析データの正確さの検証や意義について聞けたのも良かったです。「訓練された人間の方がコンピューターによる自動解析よりも成績が良い(場合が多い)」と言う結果を出されていましたが、これは当然のことだと思います?それとも意外な結果?
コンピューターによる自動解析と言っても、その正確性を上げるためには人間が調教する教え込む必要があるわけなので、ネットゲームにすることで研究者の労力を減らし、さらに正確性を向上さへることが出来るゲームを開発したと言うのは、やはり凄いアイディアだと思いました。

セッションは全部で120分。EyeWireの話は冒頭の30分ほどだけで、残りはInnovative City Forumの趣旨に即した『デザイン・クラウドソーシング・ライフスタイル』そして脳科学の話がされました。聴衆からの意見も聞きつつフレキシブルにテンポよく話が進み、馴染みがない話題も新鮮で面白く聞くことが出来ました。

教授に挨拶してきました

対談後は勇気を出してSeung教授に挨拶。まあ普通に会話し、質問したりされたりと、楽しい時間を過ごしました。何故か話が白熱し、話しながら階を移動し、そのまま懇親会に呼ばれかけもしましたが・・・。流石にカンファレンスのVip以外は入れないと入り口で言われたので帰りました (正直胸を撫で下ろしました)。

MITメディアラボ所長の伊藤穰一さんとお話できたのも素晴らしい体験でした。私、恥ずかしながら人物について良く知らなかったのですが、物凄い人なんですね・・・。招いて頂いたお礼だけ言って帰ろうと思ってたのですが、何故かSeung教授に紹介していただき、名刺交換までしてしまいました。ラボバレしたくないので、私が所属する研究室の教授と直接の知り合いでないことを心から願っております。

終わりに

「最新の科学研究を日常会話のネタとして落とし込む」そんなコンセプトでやっているこのblogですが、それが縁で不思議な人間関係が生まれるんですね。twitterで新たな友人関係が生まれることは良く経験していますが、blogを通じてちょっと本業寄りでいて尚且つ普段は会わないような人に出会うと言うことを経験し、「いやー、インターネットって不思議なツールだな」と心から思っています。

現在は研究が忙しくて一時的に更新を止めているアレ待チろまんですが、数ヶ月後には再開する予定ですので、その時は御愛顧お願いします。

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